Web3ウォレット: メタバースへの参入手段

財布を持たずに出かけることなど、つい最近まで想像できませんでした。現金や銀行のカード、ID、免許証などすべてが整然と財布に入っていることが、この物理的世界で移動し、生活を維持するために必要不可欠でした。

しかし、スマートフォンなどのデジタル機器が台頭し、財布を使用する機会が減りました。支払いや身分証明のデジタル化が進み、スマートフォンが物理的世界とデジタル世界との架け橋の役割を果たすようになりました。

では仮想世界における取引はどうでしょうか？メタバースでは、デジタル財産と現金はそれぞれ非代替性トークン（NFT）と暗号通貨で表され、これらが所有権とデータセキュリティの証拠となり、取引を推進します。NFTは、デジタル化されたアートや音楽、ビデオ、さらには知的財産権の役割も果たすことができます。また暗号通貨によりメタバースの中核となる分散化が可能になり、一括管理された権限や政府の権限なしで、構造やセキュリティ、信頼性を提供します。さらに、物事の存在を簡単にプログラミングできる仮想世界では、これらの物事に価値を与える希少性を生み出します。

物理的資産を管理するのと同様、それらをポケットや引き出し、屋内、金庫に入れ、現金を銀行に預金したり投資したりして、仮想世界における資産を管理する必要があります。そこで、Web3ウォレットが登場しました。

Web3ウォレットは基本的に、デジタル的な観点から革の財布と同等の役割を果たし、現金を保管し、身元を保証するだけでなく、その他のデジタル資産も保存、管理できます。Web3のセキュリティ基盤となる暗号化キーを保存することでこれを実現し、トークンや資産へのアクセスを付与します。

またWeb3ウォレットは、進化するデジタル身分証明を管理し、財布に紐付くすべてのプラットフォーム上で1つのアイデンティティを推進するうえでも、重要な役割を果たします。

排他性を生み出す

NFTと暗号通貨が排他性を生み出すとしたら、トークンゲーティングが排他性を生み出します。基本的に、NFTを保存するWeb3ウォレットを所有するユーザーはトークンゲーティングを利用でき、これにより特定のNFTを所有する人に報酬を提供できます。これらの報酬には、排他性や初期アクセス、最新製品、特別割引、貴重な体験やコンテンツなどがあります。これは、クリエイターが自身のコンテンツにアクセスする排他的メンバーに対する可視性を高め、サポートレベルに基づき、トークンを保有するメンバーに対してより多くの価値を提供します。

またトークンゲーティングは、コミュニティ構築育成を支援し、トークン所有者を一括管理し、有益な情報交換や体験の共有を可能にします。一般的な例として、トークン保有者のみ利用可能なプライベートDiscordチャネルがあります。他にも、起業家のGary Vaynerchukが主催する複数日のカンファレンス、VeeConがあります。これは、VeeFriendsトークンを保有するメンバーのみがアクセスできます。

2021年、キングス・オブ・レオンは、アルバム「When You See Yourself」を初めてNFTとしてリリースしました。キングス・オブ・レオンは、3階層でこれを実現しました。まず従来のアルバムパッケージを提供し、次に長期にわたりバンドを芸術面で支えてきた共同制作者が作成した特別なオーディオビジュアルアートを提供し、その後あらゆるコンサートやツアーで4列目までのチケットを一生涯得られる最も排他的な権利を提供しました。

小売においても、トークンゲーティングを使用するケースが急増しています。EコマースプラットフォームのShopifyは、ブランドがストアをトークンゲートでき、排他的な商品の売買や収集、イベントへのアクセスを提供する機能を導入しました。

「これはまだ初期段階ですが、この機能はブランドがファンと対話する方法に大改革をもたらす可能性があります」とSun氏は言います。「これは顧客のエンゲージメントとロイヤルティを高めるうえで役立ちます。今日の競争の激しい市場を考えると、これは極めて重要なことです。実際、会社の売上の平均65%は既存顧客によるものです」。

門番

Web3ウォレットは、特定のトークンの所有権をシンプルな評価プロセスを通じて提供することで、トークンゲーティングを可能にします。所有権の評価が完了したら、その所有者はゲーティッドコンテンツやスペシャルオファーへの排他的アクセスを付与されます。これは、Web3ウォレットにおける取引履歴とデジタルアイデンティティの関連付けを強化します。

また、Bybit Walletのように、簡単に使用でき、堅牢なセキュリティを念頭に構築されたウォレットを選ぶことが重要です。このウォレットは、暗号通貨ユーザーが夢や自由を実現できるようにするというBybitの精神に基づき構築されているとSun氏は言います。

「管理ウォレットであるということは、ユーザーが自身のセキュリティキーや暗号通貨アドレスを管理する必要がないということです」とSun氏は説明します。「代わりに、ユーザーは自身のウォレットにログインすることで、Bybitが自身の代わりに取引を実行することを許可します。Bybit Walletは、容易なアクセスと管理、およびBybitの業界有数のセキュリティエコシステムを融合することで、Web3が提供するエキサイティングな機能にユーザーが関わり、利用することができる唯一のウォレットです。例えば、興味を持った投資家が、Bybit IDOアナウンスに従い上場前トークンの販売に参加できます」。

Bybitの独自性は、管理ウォレットであるWeb3ウォレットの信念：「使いやすく、管理しやすく、信頼しやすく、アクセスしやすい」に基づくものです。

免責事項：この記事で説明する製品やサービスは、日本の投資家が利用できることを想定したものではありません。